簡単なのに難しい

連日、スコーンのことについて書いてばかりですが、、、
今日も、スコーンのことを書きます、笑

今月は、京都クラスも東京クラスも
スコーンがレッスンメニューになっております。

わたし自身、スコーンが大好きなので
このおいしいスコーンをぜひ手づくりで作ってほしい、と思って
毎日レッスンをしています。

昨日、お向かいのコーヒースタンドに来ていたお客さんと話しているとき
たまたま、スコーンの話題になり
その方がおっしゃったんです。
“スコーンって、家で作ってもな〜んかうまく出来ないんですよね。“ と。

これ、すごくよくわかります。

本を見ながら作っても
そこそこのやつしかできない、というか
まぁ、家で作るんだからこんなもんでしょ、という感じで終わっちゃう、というか。

決して不味くはない。
まずくはないけど、めちゃくちゃ美味しくもない、あいまいなスコーン。

そんな経験したことのある方、多いんじゃないでしょうか。
スコーンって
すごく複雑な作り方をするわけではないので
慣れてしまえば、どちらかというと
簡単なものだと思うんですが

慣れるまでがねぇ、、、笑

でも
慣れるまで、何十回も練習をしなきゃいけないのかというと
そんなこともない、と
わたしは思います。
確かにね、何度も作っていると
手際も良くなるし、全体的に作業がスムーズに進められたり
練習は、大事です。
間違いなく。

だけど、何度も練習をする前に
“正しいやり方”というのを
きちんと知っておくことが大事だと思います。

間違ったやり方のまま、何度も練習したって
意味がないからです。


お菓子の本を見ていると
場面ごとの写真付きで、細かく丁寧に説明してくれているものもありますが
やはり、実際に目で見て
経験してこそ理解できる、ということが
スコーン作りには多い気がします。

ケーキやクッキーなどは
本に書かれている説明だけで、うまくできるものも多いと思うのですが
スコーンはね〜、、、
なかなか難しい。

ちゃんと本の通りにやって
ちゃんと膨らんだし、写真のような雰囲気にできたけど
これで正解なんやろうか?
こんな食感なんやろうか?と
きちんとできても、疑問が残る。




“正しいやり方” って
書いてある通りにやれば、それが正しいやり方なんじゃないの?

はい、そうなんですが
もう1歩踏み込んで

ここは、こうやれって書いてあるけど
何でこうしないといけないのか

ここは、こうしちゃダメって書いてあるけど
何でこうしちゃダメなのか

その理由を知っていることが
大事だと思うんです。

家でスコーン焼くと
どの本のレシピで作っても、なんかかたくてパサっとしたのができちゃう
という人は
何が原因で固くなってしまうのか、
何が原因でパサっとしてしまうのか、
わかってないんですよね。
それだと、きっと次にまた
どこからか、レシピを探してきて焼いてみても
かたくてパサっとしたスコーンが
焼けると思います。



わたしがレッスンで教えるスコーンはどれも
もちろん、自信を持って教えられるおいしいレシピではあるんですが
ちゃんと、正しい作り方をしないと
おいしくは焼けません。

たとえ同じレシピでも
混ぜ方や生地の扱い方で
如何様にも変わる、ってわけです。

だからわたしはレッスンで
何でこうしないといけないのか、
何でこうしちゃいけないのかを
お伝えしなきゃと思っています。

逆に言うと
その大事なことさえおさえていれば
わたしのレッスンで習ったスコーンじゃなくても
美味しく焼けるだろうと思います。

それに、その時のレッスンで聞いたこと、見たことだけではなく
前回、前々回のレッスンで習ったことが
今回、生きてきたりもするのです。

全然違うメニューでも
混ぜ方に共通点があったり
なぜこうしなきゃいけないか、というところが共通していたり
そうやって、気づかぬうちに
理解が深まっていきます。

長く通ってくださっている生徒さんは特に
今わたしが書いていることの意味が
わかるんじゃないかと思いますが、、
どうでしょう??

東京クラスでも
近いうち、今月の京都クラスで教えたシナモンロールスコーンを
やろうかと考えています。

これもきっと
今月のメープルウォルナッツスコーンを受けた方は
今月習ったことの知識と経験が
繋がって、生きてくるはず。
よりわかりやすいと思います。

メープルウォルナッツスコーンとシナモンロールスコーンは
作る手順はほぼ同じですが
食べた時の生地の感じが
全然違います。

じゃあ、何が違うからその差が出るのか、ということも
わかると思います。

たかがスコーン、そんなマニアックなとこまでわからなくても
おいしくできればそれでいいわ、という方も
もちろんいらっしゃるだろうから
レッスンではそこまで言いません、笑
なのでこうしてブログに書いています。

興味のある方だけが
そうなのかぁ〜なるほど〜!と思って
読んで頂ければと思って。




先日、初めて参加してくれた生徒さんが
“自分でこんなおいしいスコーンが焼けたなんて!“ と
とても喜んで帰ってくださいました。
本を見て作ったことがあるけれど
こんなにおいしくできなかった、と。

わたし、ガッツポーズですよ。
これぞお菓子教室のおもしろいところ、魅力だと思っています。


まさに今も、わたしは自分で焼いた全粒粉のビスケットを食べながら
このブログを書いておりますが、笑
わたし、ほんとに好きなんですよ、
ビスケットとスコーンが。
なのできっと
これからも、いろいろなスコーンやビスケットが
レッスンに登場してくると思います。

わたしと同じように
スコーン好きな方々は、笑
ぜひお楽しみに〜!