America log 14

先日の続き、コーヒーショップの話。

 

Courier Coffee。

ダウンタウンにある、この小さなコーヒーショップは

自家焙煎のコーヒー屋さんです。

 

オーナーのJoelは

焙煎もするし、お店に立ってコーヒーも淹れるし、

お店で販売するお菓子も作るし、

それに必要な材料をファーマーズマーケットに買いに行くし、

ローストした豆を配達もする。

 

ほとんどのコーヒーショップは

どこかのベーカリーで作られたペイストリーや焼き菓子を仕入れているけど

彼は、自分のところで作ることにこだわっています。

カヌレ、チョコチップクッキー、マフィン。

品数は多くないけれど、

このカウンターの中にあるオーブンで焼いていました。

 

マフィンには、その時の旬のフルーツを

ファーマーズマーケットで買ってきて入れるんだって。

この時は、りんごでした。

生地はしっとり、とってもおいしかったです~

 

いちばん人気はカヌレ、らしいけれど

この日は残念ながら出会えず、

それにしても、なんでコーヒーショップでカヌレなんだろう…

なにか、Joelの家に代々伝わる秘伝のレシピでもあるのか、

特別な思い出や思い入れのあるお菓子なのか、

ずっと不思議だったのですが

後に聞いてみると

”形が可愛いから!” だって!

それだけ?!笑

 

10月の終わりごろ、ちょうどハロウィンの前日に

Joelの家に遊びに行く機会があって

ジャックオランタンを作りました~

この時期、どこのスーパーへ行っても

ジャックオランタン用のパンプキンが山積みで売られているので

自分好みの形のものを選んで購入、

まずはこうやって、中をくりぬきます。

それから、ナイフで目や鼻、口をくりぬいていく…

 

こんなかんじにね。

そして、中にキャンドルを入れて火を灯すのです。

この時期は

歩いていても、いろんなおうちのポーチ(入り口のドアの前)に

こういったパンプキンやおばけのデコレーションなどが見られるので

とても可愛いですよ~。

やっぱりハロウィンへの気合の入れ方と楽しみ方が、日本人とは違う! 

お店では美味しいクッキーやマフィンを焼いているのに

”スコーンは作ったことない"と言って

レシピ本を見ながらアップルスコーンを作ってくれたJoel。

焼き菓子はなんでも作れる、というわけではなく

お店に置くためのカヌレ、クッキー、マフィンだけを

習って練習したらしい、です。

めずらしいパターンよね、笑

確かに手つきがぎこちなくて、

あ~そこはこうしたほうが…と思わず横から口をはさみたくなる、笑

同じくJoelが作ってくれた、スパイスたっぷりのホットアップルサイダーも

いただきながら、

楽しいひとときでした。

 

彼は、焙煎した豆を自転車で配達しています。

というか、

自転車で配達できるところにしか、売らないんだそうです。

できるだけ、ガソリンを使わないほうがいいんだよ、と。

お菓子を自分の所で焼くのも、そう。

よそに注文すると、それは車で運ばないといけなくなるから。

そして毎週水曜日には、顔なじみのマーケットで

お菓子に使う卵を買い、

土曜日のファーマーズマーケットでは、いつものお店で

オーガニックのりんごを買う。

彼なりの考え方やこだわりが、そこらじゅうにある、

Courier Coffeeは、そんなコーヒーショップでした。

またポートランドに行く機会があれば、

必ず訪れたいお店です。

 

そして素敵なお店の極めつけ、

アナログレコードで流している、お気に入りのサウンド!

そういえば、Joelの家には

ものすごい数のレコードがあったな…