America log 35

シアトル滞在中に

気に入って毎日のように通ったお店があります。

Green Market。

シアトルに着いた次の日、

とりあえず近所のスーパーをチェックしようと家を出て

誰かに道を聞こうとキョロキョロしていると

ひとりのおばあさんが。

彼女に、いちばん近いスーパーはどこかと尋ねて

教えてくれた通りに行ったのですが、歩いても歩いてもスーパーなんてない!笑

ない、どころか、ありそうな気配もない静かな住宅街…。

あれ~聞きまちがえた??

いやーそんなはずないよなぁ、だって、1本道!笑

まぁ、いっか。

散歩して帰ろう~と思っていた時に

偶然見つけた小さなお店、それがここ、Green Market。

なんだか、おもしろそうなお店。

とりあえず、入ってみました。

お店の人が、Hi! とニッコリ笑顔で迎えてくれました。

野菜、パン、コーヒー、缶詰、調味料、飲み物などなど

小さいお店だけれど、ひととおりのものが揃っています。

まずとても印象的だったのは

ここに並んでいる野菜や果物たちが、とてもおいしそうな顔をしていること

でした。

これはまちがいなくおいしいでしょうよ!という、顔。

しかも、それらはすべて、オーガニック。

ダンボールで作った手書きのプライスカードも可愛い。

 

 

パンは地元のベーカリーのもの。

全粒粉やブラン(小麦胚芽)、マルチグレインなど、

いろんな穀物を使って作られたパンたち。

素朴な姿のパンが、こうやって紙袋に入れられて並んでいます。

コーヒーも地元のロースターのもの。

 

じっくりいろんなものを見ていると

店内の商品のほとんどがオーガニックだったり、地元のものだったり。

 

瓶詰めのものも

手づくりのマスタードやディップ、~~さんのジャムなど。

サンドイッチやサラダもありました。

 

このお店、最高!

私は、一瞬にして虜、です。

すぐ後で、近くに24時間営業している大きいスーパーがあることも

分かったのですが、私は、できるだけここで買い物しようと思って、

それからしょっちゅう行くようになったのです。

 

2回目に行ったとき、

またまたHi! と笑顔で迎えてくれたスーザンは、

私のことを覚えていてくれました。

あら、また来たのね!と。

なので私は、この近くに1か月滞在しているの、と言いました。

 

アメリカでマーケットに行くのが好きだと

ブログでも何度か書きましたが

ここはまさに、ファーマーズマーケットをぎゅっとまとめた、みたいな

お店なのです。

きっと、オーナーさんが自分のお店に置きたい商品を、きちんと選んでいるのだろうと思います。(スーザンはオーナーではないんだそう)

できるだけ、オーガニックのものを。

できるだけ、ローカル(地元)のものを。

そんなお店に来るお客さんたちは、皆、知り合いばかりのようで

買い物ついでにたくさんおしゃべりをして、帰っていきます。

 

こんなお店が近くにあったら、幸せだなぁ~。

そう思いながら、私は、2日に1回はここへ買い物に行きました。

そして、通っているうちに

近くにあったらいいなぁ~じゃなくて、

私がこんなお店を作れないかしら??と考えるようになりました。

知り合いがつくった野菜や果物があって

知り合いが焼いた、おいしいパンがあって

そのパンや野菜で作るサンドイッチがあって

知り合いがローストしたコーヒーがあって

できたら、その場で飲めるコーヒースタンドもあって

手づくりのジャムやドレッシング、マスタードがあって

可愛いお花やグリーンがあって

Kathyお手製の焼き菓子があって

"これはこうやって料理したらおいしいのよ~!"とか

"それはこうしたらいいのよ~!"と

なんでもアドバイスできるわたしがそこにいる。

 

夢のようなお店…!

 

今すぐにはもちろんムリだけど、

いつか、そんなお店のレジに座っているKathyばあさんになりたいものです。

 

みなさん、今年5月に初めて開催した”リバーロードマーケット"

覚えていますか?

(知らない方は5月18日、19日のブログ参照~)

私がやりたい!と言いだして開催したあのマーケットは

ひそかに夢見ている未来の"Green Market"が実現したような気がして

とても楽しかったのです!

今も、買い物へ行くときは

ここで買ったショッピングバッグを使っています。

私にとって、大切な思い出のお店です。

帰国する前日、

日本でアメリカンベイキングの仕事をしている、と言っていた私に

スーザンがくれた本。

”昔は私もよくお菓子を焼いていたけど、今は全然作らないから”と

かなり使い込んだ風の、レシピ本。

 

大事にしよう!

わたしは、この厚さ3、4センチはある(!)重たい本を持って

日本へと向かう飛行機に乗りました。